ヌマンタの書斎

読書日記から始めたブログですが、今は雑記帳になっています。

2009-03-01から1ヶ月間の記事一覧

悪徳警官はくたばらない デェービッド・ローゼンフェルト

明るく前向きであることは、案外難しい。 私は基本的には楽天家だし、現実的で実務的でありたいと思っている。しかし、本質的には夢想家だし、怠けるのが好きで、無駄にクダラナイことが大好きでもある。 私の内面には、合い矛盾した自分が対立していて、時…

ビデオワールド (雑誌)

この雑誌は所謂裏ビデオ、現在では裏DVDの紹介をメインに据えたものなので、私のようなスケベ者以外はまず読まないと思います。 もっとも、私自身は裏DVD自体にはそれほど関心はありません。裏であろうと表であろうと、作品として優れているならば、そ…

ドクトルまんぼう航海記 北杜夫

地上の生物は、皆海から上がって進化してきたという。なれば、海こそが故郷なのだろう。 山登りの傾倒していた私だが、それでも年に一度以上は必ず海に出かけるようにしている。ほとんどが海岸で寝転がるだけだが、波のさざめきと眩しい太陽に癒される感覚が…

確定申告雑感

私がこの業界に入り、確定申告の仕事をするようになって15年ほどたつ。 今回の申告ほど不動産売買の申告が少なかった年も珍しい。例年だと二桁の申告があるのだが、今年は一桁台に留まった。やはり昨年はまちがいなく不動産不況の年だったようだ。 もっと…

ヤング田中K一 田中圭一

危険につき、人前では絶対に読まないこと。 分っていた、分っていたはずなんだ。田中圭一の漫画が恐ろしくクダラナイことは。それなのに読んでしまった自分が悪い事も分っている。 しかし、表題の漫画は私の想像を超えてお下劣だった。実話に基づく(田中氏…

明夫と良二 庄野潤三

辛い時は、丸くなって寝てしまうのがいい。 高校三年の冬を終え、大学受験も一通り済ませて後は結果を待つだけだった。正直あまり緊迫感はなかったと思う。大学なんて社会に出るための最後の階段に過ぎないと思い込んでいたからだ。 高校の成績は学業だけな…

もっとどうころんでも社会科 清水義範

丁度今頃の時期だったと思う。 小学校入学を控えた頃だった。毎週一冊ジャポニカの百科事典が家に届けられるようになった。多分、母が頼んだのだと思う。 毎週届くこの百科事典を私は楽しみにしていた。今にして思うと、私の雑学趣味はここから始まっている…

金融犯罪の仕組み 小沼啓二

人類の歴史上、富と権力が常に求め合うのは当たり前のことだった。 もっといえば、清廉潔白な政府なんて貧乏国以外ありえなかった。権力は常に富みを求め、富みは権力に吸い寄せられるのが人間社会の当たり前のかたちだった。 権力を得るには力が必要となる…

ちいさな恋のものがたり みつはしちかこ

これは母が買ってきた漫画だと思う。 私の知る限り、母が漫画に手を出したのはこれだけだ。もちろん、妹たちは「りぼん」や「マーガレット」といった少女漫画雑誌を読んでいたが、母が漫画雑誌を読んでいるのを見た記憶は無い。 母の勧めもあって、妹たちは…

サブプライム問題で思ったこと

手で書くって、けっこう大事だと思う。 私の働く税理士業界では、コンピューターの使用が当たり前になり、今じゃ税額計算は税務会計ソフトにお任せの時代である。昔は法人税の別表4と5の検算に頭を悩ませていたことを思うと、ソフトが検算してくれる今は隔…

プロレスってさ ブルーノ・サンマルチノ

何度も書くが、プロレスはスポーツではない。あくまで格闘演劇だ。 基本となるのは善玉と悪役の戦いだ。卑怯なやり口で観客を煽り、善玉を痛めつける悪役は、実のところ本当に喧嘩が強い奴が多い。手加減するのもお手の物だ。 一方、悪役に卑劣な攻撃に耐え…

またも失政の厚生労働省

まただよ、あのバカどもが。 既に新聞等で読んだ方も多いと思うが、政府が平成23年度から全ての病院に強制するつもりだった、レセプト請求のオンライン化が事実上先送りされた。 社会保険制度の下では、患者は窓口で3割を支払い、残り7割は健康保険基金…

陀吉尼の紡ぐ糸 藤木稟

親しき者への愛情は、いとも容易に憎悪へと変りうる。 哀しいことに、深き愛情ほど根深き憎悪へと変貌しうる。 私がそのことを実感したのは、20代も半ばを過ぎてからであった。自分でも戸惑うほどの憎悪に心をかき乱された。誰よりも優しくしたい、大事に…

いんどあHAPPY 森ゆきなつ

やっぱりゴキブリは嫌いだ。 茶色の小さい奴でさえ嫌だが、でかくて黒くてテカテカ脂ぎった奴は大嫌いだ!発見したなら、全ての予定はキャンセルされて、ゴキブリ叩きのめし計画発動である。断固、戦わねばならぬ。 幸いにして、近年は年に2~3回あるか、…

熊を目指して

熊だ。熊になるんだ! そんな訳で、最近の私は熊と化している。なんの事かといえば、睡眠時間である。とにかく寝る。眠くなくても寝る。冬眠する熊にならって、断固として眠る。 今の時節は確定申告で、本来大忙しなのだ。この業界で働く以上、この時期が忙…

会長への不正疑惑

嫌いだけど無視できないのが朝日新聞だ。 朝日のトップ記事に前・日本税理士連合会会長と、ある会社が関った保険不正事件を報じている。1月中旬に第一報が出てその後も続報が出ている。私は新聞が伝える以上の情報を持ってないし、この事件の全体像も掴んで…

フランダースの犬 ウィーダ夫人

ワシの名前はパトラッシュ。 長年の労働でくたびれた、見ての通りのオイボレ犬だが、そんなワシにも安らぎの時はやってくるもんじゃ。 うむ、分っている。ワシには自分の死期が近いことぐらい分っているのじゃ。 神様は、こんなオイボレ犬に最後の仕事を下さ…

起業バカ 渡辺仁

カサンドラの王女は辛い。 トロイ戦争の敗北を予言したカサンドラの王女は、戦の前に不吉なことを言ったと父である王の激怒を買い、牢獄に押し込められた。 結果的に予言は正しかったが、正しいからと名誉が回復された訳ではなかった。正しいことを伝えるの…

宮本から君へ 新井英樹

好きか、嫌いかといったら間違いなく嫌いな漫画だ。 なんといっても主人公がうっとおしい。暑苦しく、見苦しく、とてもじゃないが共感できない。純真だと評するよりも、子供っぽいと唾棄したくなる。 頑張ればいいのか?必死ならばいいのか?と不審の念に駆…

裁判官の非常識

今から5年ほど前のことだ。忘れもしない平成15年12月初旬。新聞に掲載された平成16年度税制改正の記事に呆然とした。 土地等の譲渡損失の損益通算廃止が小さく記載されていた。日経新聞の紙面の片隅に、小さく小さく書かれていた。この小さな記事は、…

しり取り

疲れていると、ふとした瞬間に本性が出る。 あれは大学2年の春。九州と朝鮮半島の間に浮かぶ島、対馬を縦断した時のことだ。けっこう細長い島で、徒歩で140キロあまりを北上して完走を目指していた。 山というより丘に近いが、わりと野山が多く、国道が…