2009-08-01から1ヶ月間の記事一覧
これは辛辣としか言いようがない。 表題の作品は、ロシア人の歴史研究者が匿名で書いた北朝鮮研究の本だ。ご存知の方も少なくないと思うが、元々北朝鮮という国は、旧ソ連の策謀により作られた国だ。 ソ連軍の大尉に過ぎなかったキムが、ソ連の支援の下、朝…
なにが見えていたのだろう? あれは小学校3年の夏だった。当時、私はボーイスカウトの下部組織であるカブスカウトに入団していた。その夏合宿が冨士山ろくで営まれた。 昼間はコンパスを使ってのオリエンテーリングや、スイカ割りなどを楽しみ、夜は冨士の…
数字というものは、時として残酷だと思う。 これまで数百件の決算書を作成してきた。決算書の作成は、会計基準というルールに基づいて行われる。原則的には、誰が作っても同じ結果が出るように作られている。 実際には解釈の余地もあるし、多少の思惑は加味…
いい気になりすぎだ。 近頃、日本サッカー協会のお偉いさんたちの増長ぶりが目に余る。たしかに昔に比べたら日本のサッカーは強くなった。今のお偉いさんたちが現役選手の頃のヘタッピぶりが嘘のように強くなった。 少なくともアジア・レベルでは間違いなく…
世の中、どうしようもなく理不尽なことがある。 あれは小学2年の頃だと思う。学校から帰宅すると、家に保健所の人がきていた。我が家の愛犬ルルに予防接種でもしにきたのかと思ったが、どうも様子が変だ。 母に呼ばれて居間に行くと、保健所の獣医だと名乗…
お見事。 随分と沢山の本を読んできたが、これほど反感をそそられた主人公は初めてかもしれない。少なくとも前半では主人公への反感ばかりが印象に残る。中盤に差し掛る頃には、こんな嫌な奴は監獄に落としこんでしまえと、主人公の敵方を応援していた。 し…
そろそろ理系だ、文系だと分けるのは止めたほうがいいのかもしれない。 私自身は文系なのだが、実は理系の勉強は嫌いではない。文系を選んだのは、大学では経済学部を受験するつもりだったからだ。本当は史学を学びたかったのだが、社会に出たら民間の会社で…
自他共に認める芸能音痴な私だが、それでも日本の芸能報道はおかしいと思う。 八月はじめに元アイドルで女優でもある、のりピーこと酒井法子の失踪と覚せい剤所持による逮捕の報が日本中を駆け巡った。多くの人が関心を持つことは私でも分る。 この報道のお…
タイトルだけで腹立たしい。 本屋の棚でみかけた、このタイトルを見ただけで嫌悪感に襲われた。表紙画もそのタイトルに相応しいデザインだ。小太りの中年男性が、生気の乏しい目つきで、なで肩で呆然と佇む姿は、それだけで哀れみを禁じえない。中味を読む前…
私は人並み以上に政治、経済などの雑多な知識があると思う。 ところが苦手なのが、選挙の予想という奴だ。今までほとんど当たらない。なんのための知識だと思うのだが、私の予想はことごとく外れる。どうも有権者の意向というやつを認識するよりも、自己の思…
私には自虐趣味はないつもりだが、それでも人間という生物が、この惑星でしでかしたことを知るたびに、いささかの自己嫌悪に襲われるのは避け得ない。 人間の体力は、生物界では決して上位ではない。腕力はチンパンジーに遠く及ばない。噛む力は、小型犬にも…
ハンチントンの言いたいことは分る。清教徒が自らの信仰の自由を求めて新大陸に渡り、自分たちの理想を実現する手段として民主主義を掲げ、それに見合ったルールを作り、そのルールを受け入れた入植者たちが作った国こそがアメリカなのだ。 確かに事実に基づ…
決して綺麗な絵柄ではない。 目つきの悪い不良を描かせたら天下一品なのが、表題の著者もりやまつるだ。描かれる少年たちは、そろいも揃って目つきが悪い。読者に向かって眼(ガン)を飛ばしている。理由などなくても、いつでも苛立っている。だから、すぐに…
私は毎日、渋谷駅で電車を乗り換えている。 急ぐ朝はともかく、帰りは本屋に立ち寄るのが習慣になっている。その際、渋谷の街をブラブラと歩き回るのだが、この季節はついついキョロキョロとしてしまう。 何故かといえば、女性の薄着姿が原因である。この街…
けっこう沢山、ミステリーを読んできたと思うが、滅多にお目にかからないのが同性愛者の警官だ。 この臨床小児心理医アレックス・シリーズを読んで初めて知ったが、警察という組織はきわめて保守的で、同性愛者に対しては差別的であり、嫌悪の対象ですらある…
幼少期を米軍基地の隣町で過ごしたわりに、なぜか黒人とは接点がなかった。 我が家の周囲に住む外人は皆白人であり、子供だけでは行ってはいけないとされた立川に行かない限り、黒人を見かけることはなかった。 私は行くなと言われると、なおさら行きたがる…
母さん、覚えていますか?ぼくのあの帽子、どこへいったのでしょうね。 風に飛ばされて、谷間に飛んでいく麦藁帽子。映画「人間の証明」で有名になった場面でもある。ジョー山中の歌が印象的な、あの場面。実は似た様な経験が私にもある。 あれは大学一年の…
先月中旬に飛び込んできた悲しいニュース。 北海道、大雪山系のトムラウシ山における大量遭難事故。大半が疲労凍死による死亡であるようだ。北海道の山は、標高が2000メートル以下が大半であり、またなだらかな山が多く気軽に登れる山でもある。 ただし…
床屋が好きな子供は、そう多くはないと思う。 私も可能な限り、床屋へ行くのは引き伸ばすのが通例だった。しかし、小学校高学年になった頃から、月に一度は床屋に行くようになった。 別に色気づいた訳ではない。目的は週刊少年ジャンプを読むことだった。マ…
状況が変れば、法制度が変るのは当然だ。ただし、慣習や本能を変えるのは難しい。 先進国中、唯一児童ポルノの所持を違法化していなかった日本だが、ようやく法規制の網がかけられそうだ。そのことは悪くないと思いつつも、私はいささかの懸念を禁じえない。…
意外な組み合わせって奴はたしかにある。 関東育ちの私からすると、ご飯のおかずにタコ焼きやお好み焼きの組み合わせは、まさに意外な組み合わせ。はじめてお目にかかったときは、思わず目を疑ったぐらいだ。 もっとも私自身、食パンに納豆をのせてチーズを…